延原武春のベートーヴェン。 これは最早一つのジャンルと言っても過言ではないでしょう。 それだけではなく、モーツァルト、ハイドン、そしてC.P.E.バッハ…。 「古典派の素顔」を次々にあからさまにし、なおかつ21世紀の聴衆を魅了してきた芸術家・延原の存在は、国際的な評価…商業的ではなく真摯な評価によって認識されてきました。 その背景にあるものを改めて問うならば、育んだのは間違いなく「関西の空気」=ローカリズム。 国内外を問わず、多くの聴衆に感銘を与えた独特の「価値観」が、関西人のシビックプライドへと繋がって欲しい…。 そんな「夢」を抱きつつ、大阪市中央公会堂という象徴的な「場」で、ベートーヴェンの交響曲を連続演奏してゆきます。 今回は「運命」。 そして高田泰治による「皇帝」の二大名曲の饗宴。 王道を行くローカリズムの美意識にご期待下さい。