アンサンブル・フリーEAST第6回演奏会では、少し切なくも温かく、愛に満ちた世界を表現します。 バッハの「聖アン」は、聖母マリアの母であり、イエスにとっては祖母にあたる人物の名を冠した前奏曲とフーガ。 子どもを産み、育てる、大いなる母親の大らかさと美しさを表現したかのような、スケールの大きな作品です。 プロコフィエフの組曲「キージェ中尉」は、コミカルでユーモアに溢れた架空の物語、風刺が効いた喜劇映画の音楽です。 委嘱作曲家・辻田絢菜の「QUN」は、その名の通り、胸がキュンと高鳴るような現代の新しい作品、世界初演となります。 そして没後20年を期して取り上げる武満徹の「系図」では、谷川俊太郎の詩集「はだか」より選ばれた6篇の語りに15歳の女優・浜辺美波、アコーディオンに中村大史を迎えます。 この作品は、武満徹の言葉を借りて言うなれば、「家族」とは何かを問い、そこからさらに、外の世界との自由な対話や生命連鎖の宇宙的構造までをも問いかけます。 夢と希望がたくさん詰まった音楽の世界を、ともに創り上げられますように…。 皆さまのご来場、心よりお待ちしております。