今年、2016年はシェイクスピアの没後400年にあたります。 彼が単独で手掛けた最後の戯曲「テンペスト」は、魔法や妖精が登場する不思議な世界が繰り広げられ、音楽と関わりのある描写も少なくありません。 本公演では、国内外で活躍する2人の音楽家、佐藤俊介(ヴァイオリン)と鈴木優人(ピアノ、チェンバロ)の共同企画として20代と30代の若手演奏家が中心となり、風のホールでの主催公演としては初めてとなるコンテンポラリーダンスとのコラボレーションでお贈りすることとなりました。 佐藤俊介は、オランダを拠点に活躍するバロックとモダン二つのヴァイオリンの名手であり、バロック音楽から現代音楽まで幅広いレパートリーを的確なテクニック、豊かな音楽性で聴衆を魅了します。 彼はデビューアルバムを風のホールで録音しました。 一方、鈴木優人はあらゆる鍵盤楽器に精通し、バッハ・コレギウム・ジャパンのメンバーとして、さらには作曲、指揮、舞台演出のほか、地元、調布で開催されている調布音楽祭の監督を務めるなど八面六臂の活躍をしています。 今回の公演の重要なファクターとなるコンテンポラリーダンサーには、ジャンルを超えた数々の作品に主要なダンサーとして客演、海外公演にも多数参加する加賀谷香を迎えます。 いずれも風のホールに初登場です。 演奏曲目は、佐藤、鈴木両氏が中心となり、『テンペスト』が書かれた時代の音楽に囚われることなく、物語を読んで想起されるイメージから自由な発想で選ばれました。 その他にも次代を担う演奏家たち、吉田誠(クラリネット)、懸田貴嗣(チェロ)がイマジネーション豊かに表現していきます。